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ウォルチ 10連発 ポケット リボルバー 鉄製フレーム・モデル (銃砲刀剣類登録証付古式銃、#1629) |
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価格(税込)
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\3,850,000 |
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商品番号
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【10170】 |
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英 名
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Walch 10 shot Pocket Revolver, Iron Frame Model |
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種 類
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古式銃(登録証付)、登録証付古式銃買取品、東京店在庫品、Curio Magazine 記事候補、✕ |
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国 名
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アメリカ合衆国 |
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時 代
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第一次大戦前(〜1914) |
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全 長
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235mm |
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口 径
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8mm |
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装 弾
数
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10発 |
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在 庫
数
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限定1品 |
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画像について
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画像は現物です。 |
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コメント
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【ウォルチ 10連発 ポケット リボルバー 鉄製フレーム・モデル について】
ウォルチ・リボルバーは、19世紀半ばの米国で開発された、シリンダーの一つの薬室に二組の装薬と弾丸を前後に重ねて装填する「重ね装填 (superposed/superimposed load)」方式を採用した特殊な回転式拳銃です。
1850年代後半、回転式拳銃の市場はコルト社の製品に代表される5連発ないし6連発のモデルが主流でしたが、一度全ての弾丸を撃ち尽くすと再装填に多大な時間を要するという欠点がありました。 ニューヨークの発明家であるジョン・ウォルチ (John Walch) は、この課題を克服する為に、一つの薬室内に二組の装薬と弾丸を縦に並べて装填し、それぞれを独立した撃鉄を用いて点火するという独創的なアイデアを考案しました。 ウォルチは1859年2月8日に共同発明者のジョサイア・P・フィッチ (Josiah P. Fitch) とともにこの設計の米国特許 (#22905) を取得し、限られたシリンダー容積の中で最大の火力を発揮する新たな火器の開発を目指しました。
本銃の技術的な最大の特徴は、シリンダーの各薬室に対して二つのパーカッション・ニップル (雷管装着部) と、それに対応する二つの独立した撃鉄 (ハンマー) を備えている点にあります。 装填の際は、まず薬室の奥に一組目の装薬と弾丸を詰め、その直前にもう一組の装薬と弾丸を重ねて装填します。 発射の際は、常に「前方の装薬」から先に点火される構造となっていました。 これは、万が一後方の装薬が先に点火された場合、前方の弾丸が障害物となって銃身が破裂する事故を防ぐ為の厳格な設計上の制約となっていました。 右側の撃鉄から伸びる火道は薬室の前方側の装薬へと繋がり、左側の撃鉄は後方側の装薬へと繋がるように配置されています。 これにより、シリンダーを回転させる事なく、同一の薬室から連続して二発の弾丸を発射する事が可能となりました。
ウォルチ・リボルバーの主要なバリエーションとしては、大型のネービー・モデルと、小型のポケット・モデルが存在します。 12連発のネービー・モデルは、.36口径で6つの薬室を備え、トリガーを二本装備しています。 トリガーは前後に重なるように配置されており、前方のトリガーを引くと右側の撃鉄が落ちて一発目が発射され、続けて後方のトリガーを引く事で左側の撃鉄が落ち、二発目が発射される構造となっていました。 一方、10連発のポケット・モデルは、.31口径で5つの薬室を備え、トリガーは一本のみとなっています。 こちらはシーケンシャル・トリガー方式を採用しており、トリガーを浅く引くと右側の撃鉄が作動し、さらに深く引き切る事で左側の撃鉄が作動する機構が組み込まれていました。
製造面においては、モデルによって製造委託先が異なり、使用される素材にも明確な差異が見られます。 ネービー・モデルの製造は、コネチカット州のユニオン・ナイフ社 (Union Knife Company) に委託されました。 このネービー・モデルは、.36口径弾発射時の圧力に耐える為、堅牢な鉄製フレームが標準となっていました。 一方、ポケット・モデルについては、当時ニューヘイブン・アームズ社 (New Haven Arms Company) の工場長を務めていたベンジャミン・タイラー・ヘンリー (Benjamin Tyler Henry) が監督する工場で製造が行われました。 ポケット・モデルには、ネービー・モデルと同様の鉄製フレームを採用した個体の他に、砲金製のフレームを備えた個体が存在します。 この砲金製フレームのモデルは、その多くに銀鍍金処理が施されており、装飾的なファクトリー・エングレービングが施された個体も散見されます。 砲金製フレームは、当時のニューヘイブン・アームズ社が得意としていた製造技術が反映されたものであり、同社のボルカニック・ピストル等との技術的な共通性を示唆しています。 尚、ネービー・モデルの銃身下部には、重ね装填を確実に行う為の堅牢なローディング・レバーが装備されており、密閉性を高めて連鎖点火を防ぐ為に弾丸を隙間なく圧入する構造となっていました。 一方、ポケット・モデルについては、携行性を重視してローディング・レバーは備えておらず、装填には別途ラム・ロッドを要する設計となっていました。 製造期間については、いずれのモデルも1850年代末から1860年代初頭にかけての極めて短い期間に限定されています。 特許取得と同年の1859年にネービー・モデルの製造が開始され、翌1860年頃からはニューヘイブン・アームズ社によるポケット・モデルの本格的な量産が始まりました。 しかしながら、南北戦争の激化とともに、軍が信頼性の高い標準的な火器を求めた事や、金属薬莢式リボルバーの急速な普及により、1862年頃にはウォルチ・リボルバーの製造は打ち切られました。 その後も生産再開や改良の機会を得る間もなく、1864年に発明者のジョン・ウォルチが死去した事で、この独創的な重ね装填システムの系譜は完全に途絶えることとなりました。 結果として、ネービー・モデルの生産数は約200挺程度、ポケット・モデルは約3,000挺程度と推定されており、現存する個体は非常に希少となっています。
ウォルチ・リボルバーの南北戦争における運用例としては、北軍の第9ミシガン義勇歩兵連隊 (9th Michigan Volunteer Infantry) がネービー・モデルを装備していた記録が残されています。 同連隊の兵士たちは、一度の装填で12発もの連続射撃が可能な本銃の火力を高く評価しており、特に近接戦闘における制圧力に対して大きな信頼を寄せていました。 しかし、実戦での運用が進むにつれて、重ね装填方式特有の脆弱性も露呈し、発射時の火花が不完全な密閉箇所から後方の火薬へと回り込み、二発が同時に発射される「連鎖点火 (チェーン・ファイア) 」の危険性が常に付きまといました。 また、薬室内に煤が溜まると二組目の弾丸の装填が困難になるなど、パーカッション方式特有の汚損問題も解決すべき課題として残りました。
その後、金属薬莢を使用するリム・ファイア式の弾薬が普及し、スミス & ウェッソン社などが貫通式シリンダーを備えた新型リボルバーを市場に投入した事で、複雑な重ね装填機構を必要とした本銃の優位性は失われていきました。 しかしながら、本銃が提示した「装弾数の増加による火力の最大化」というコンセプトは、その後の兵器開発における重要なテーマの一つであり、その独特なメカニズムもあいまって、自動火器が登場する以前の試行錯誤の歴史を象徴するモデルといえます。 (KK)
【本個体の説明】
本品はウォルチ・リボルバーの中でも小型のポケット・モデルで、.31口径で5つの薬室を備え、装弾数は10発となっています。 ポケット・モデルのため、携行性を重視してローディング・レバーは当初から備えておりません。 トリガーは一本のみで、シーケンシャル・トリガー方式により作動し、2本のハンマーがトリガーを引く量に応じて右側から順番に撃発を行います。 尚、本品はフレームが鉄製のモデルとなっています。 本品の銃身上面には「WALCH. FIRE-ARMS. CO. NEW YORK」のメーカー刻印及び「PAT'D. FEB.8.1859」のパテント刻印がニ行にわたって打刻されています。 グリップを取り外したグリップ・フレーム左側面には1629のシリアルNo.が打刻されています。
本品は全体に適度な時代が付いており、銃身やフレーム、シリンダーといった鉄部にはやや打ち傷や経年による褪色、若干の時代錆が見られます。 木製グリップについても、やや打ち傷や線傷、擦れ等が見られる他、左側グリップの取付基部付近に僅かな欠けやヘアライン・クラックが見られるものの、取り付け自体はがたつきもなくしっかりとしており、オリジナルの艶のある仕上げも比較的残っています。 ハンマー取り付け基部付近のフレームに一部クラックが見られる他、フレーム左側面のサイド・プレートについても、リコイル・シールドとの境界付近に古い補修痕が見られ、前部取り付けネジ付近に僅かにクラックが見られますが、現状強度的には比較的しっかりとした状態が保たれています。 銃身とフレームの取り付けについては、バレル・ウェッジに加えて、フレーム前端の下部からさらにネジ1本で固定される構造となっており、目立ったがたつき等は見受けられません。
作動については現状は完全で、2本のハンマーを起こした際のハーフ・コック及びフル・コックはしっかりと掛かり、フル・コック状態でトリガーを途中まで引くと右側のハンマー、完全に引き切ると左側のハンマーが順番に落ちます。 また、シリンダーについてもハンマーの操作に合わせて正常に回転します。 シリンダーの前後の遊びについても十分許容レベルです。 尚、本品は構造上、過度な操作や頻繁な分解・組み立てを行う事により、作動に悪影響を及ぼす恐れがございますので、取り扱いには十分ご注意ください。 銃身内は銃口から銃身後部まで完全に抜けて (通って) おり、若干の表面錆は見られるものの、ライフリングも比較的はっきりと確認出来ます。 シリンダーのパーカッション・ニップルについては、やや時代錆や若干の打ち傷が見られるものの、目立った欠けなどは見受けられず、比較的良好な状態が保たれています。
1つの薬室に2発装填可能な長いシリンダーや10個のパーカッション・ニップル、シーケンシャル・トリガーにより順番に作動する2本のハンマーなど、他に類を見ない独自の機構を備えた、見所の多いリボルバーです。 (KK)
【登録証情報】
(種別: 管打ち式銃砲、全長: 23.5cm、銃身長: 8.1cm、口径: 0.8cm、銘文: WALCH)
【その他の情報】
昭和48年4月5日に東京都教育委員会で交付された銃砲刀剣類登録証が付いた、可動する実物の古式銃です。 無可動実銃ではありません。
古式銃は約150年以上前の古い機械物の骨董品であり、高価な品でございますので、出来ましたら現物をご確認の上、ご購入いただけますようお願いいたします。 無可動実銃とは異なり作動する機械物ですので、作動や仕上げの確認をご自身で行われる事をお勧めいたします。 通信販売でのご購入を検討される方は、下記リンクの詳細画像 (Detailed Photos) を十分ご確認いただいた上でご注文ください。 詳しくは本HPのメニュー・バーにある「Ordering Terms (ご注文について)」の「04. 商品の返品について」をご覧ください。
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