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ウルグアイ モーゼル M1871/94 歩兵銃 (#73033) |
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価格(税込)
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\440,000 |
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商品番号
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【10040】 |
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英 名
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Uruguayan Mauser M1871/94 Infantry Rifle |
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種 類
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ボルト・アクション、東京店在庫品、無可動実銃買取品 2025年 秋 |
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国 名
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ウルグアイ / 帝政ドイツ |
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時 代
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第一次大戦前(〜1914) |
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全 長
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1,292mm(実測) |
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口 径
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6,5mm×53,5 |
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装 弾
数
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単発 |
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在 庫
数
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限定1品 |
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画像について
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画像は現物です。 |
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コメント
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【ウルグアイ モーゼル M1871/94 歩兵銃 について】
ウルグアイ モーゼル M1871/94 小銃は、ドイツ帝国の単発式歩兵銃であるGew.71 小銃を基に、1894年にフランスのサン=ドニ (Saint-Denis) に所在していたSociété Française d’Armes Portatives (SFAP) において小口径無煙火薬用の6,5mm×53,5SR ダウデトー弾用に銃身改造が行われたウルグアイ向けの改修モデルです。 この改修は一般に「ダウデトー (Daudeteau) 改造」または仲介者名に因んだ「ドヴィティス (Dovitiis) 改造」として知られています。
ベースとなったモーゼル Gew.71 (Gewehr 71) は、パウル・モーゼルとヴィルヘルム・モーゼルのモーゼル兄弟が開発し、ドイツ軍が最初に採用した金属製薬莢式の弾薬を使用する小銃で、1871年にプロシア陸軍制式となりました。 1871年の普仏戦争 (1870-1871年) ではプロイセン王国がフランスに勝利しましたが、主力小銃は30年近く前に制式となったドライゼ小銃で、新型小銃の配備が急務となっていました。 普仏戦争の勝利と同時にドイツ帝国統一が成し遂げられ、モーゼル Gew.71 小銃はバイエルン王国を除く全ドイツ諸国の制式小銃となりました。 ドイツ統一後もバイエルン王国は独自のM1869 ウェルダー 歩兵銃を装備しており、1877年になって初めてGew.71 小銃を制式としました。 Gew.71 小銃のボルトを90度回転させて閉鎖する方法は、近代ボルト・アクション・ライフルの基となり、元祖ボルト・アクションと呼ばれることもあります。 Gew.71 小銃はAmberg、Danzig、Spandauといった王立造兵廠で製造されました。 口径11mmの黒色火薬仕様の弾薬を使用し、単発という以外は、その後のモーゼル・アクションと基本的な部分で同じシステムです。 また、当初トライアルで検案とされ追加された安全装置は、左右にレバーを反転させて切り替える、所謂モーゼル・アクションのセーフティ・レバーで、このシステムはGew.71 小銃で導入されたものです。 その後1884年には、アルフレート・フォン・クロパチェクによって設計されたチューブ・マガジンを追加する改良が行われ、8連発となりました。 この連発式に改良されたモデルはGew.71/84と呼ばれています。
19世紀末に南米諸国が小口径・無煙火薬式小銃へ更新を進める中、ウルグアイは保有する黒色火薬使用の11mm×60R弾を用いるGew.71 小銃を近代化する必要に迫られました。 改修の仲介を行ったのがモンテビデオの武器商人アントニオ・ドヴィティス (Antonio Dovitiis) で、彼がSFAPと連携してGew.71を6,5mm×53,5SR ダウデトー弾に対応させる為の契約を取りまとめたとされています。 1894年の改修で小口径化と新型照準器の導入を図り、将来的な更なる近代化への橋渡しとする狙いがありました。
改修が行われたM1871/94 小銃の基本構造は、モーゼル Gew.71 小銃由来の単発式ボルト・アクションで、レシーバーやボルトについてはGew.71の構成を踏襲します。 口径は 6,5mm×53,5SR ダウデトー弾に変更され、新造の銃身が装着されています。 外装はフランス式の意匠に改められ、バレル・バンドやフロント・サイト、リア・サイトが一新されたほか、クリーニング・ロッドも銃床側面に取り付ける方式に変更されました。 リア・サイトは新弾薬の弾道に合わせて目盛が再設定されています。 給弾方式は単発のままで、着脱式弾倉やチューブラー・マガジンは備えていません。 M1871/94 小銃は、当初の弾薬供給上の問題も報告されましたが、ウルグアイ軍の小口径・無煙火薬化の過渡期の装備として運用が行われました。 その後、ウルグアイは 7mm×57弾系の新型モーゼル小銃を別途導入して本格的な更新を進める事となりました。 M1871/94 小銃には歩兵銃のほか、騎兵銃ベースの改修個体も存在し、いずれもダウデトー弾用の新造銃身や新型照準器、新型のバレル・バンドへの換装に加えて、銃床側面にクリーニング・ロッドを装備するといった点は共通します。
ウルグアイ モーゼル M1871/94 小銃は、黒色火薬期の単発式小銃であるGew.71を無煙火薬期の小口径弾に適合させた過渡期の改修モデルです。 6,5mm×53,5SR ダウデトー弾への移行、新造銃身とフランス式の照準器及び外装の導入、側面取り付け式のクリーニング・ロッドの採用といった更新を施しつつも、給弾方式自体は単発式を維持する事でコストと即応性を両立しました。 やがて同国は 7mm×57系の近代的なモーゼル小銃へと主力を移しましたが、M1871/94 小銃はウルグアイにおける小口径・無煙火薬化の重要な「つなぎ」として位置づけられています。 (KK)
【本個体の説明】
本品の機関部左側面前部にはシリアルNo.73033が打刻されており、後部には「I. G. Mod.71.」のモデル名刻印が打刻されています。 また、銃身基部には改修を行ったSociété Française d’Armes Portatives (SFAP) を示す「S.F.A.P St Denis」の刻印が入っています。 機関部右側面前部には王冠とアルファベットを組み合わせた検査刻印が3箇所打刻されており、後部には製造年を示す「1872」の刻印が打刻されています。 製造年の左には「82」の刻印が確認出来ますが、これはおそらく1882年に工廠で再検査もしくは整備が行われた事を示す刻印と思われます。 シリアルNo.は、機関部、ボルト、ボルト・ストップ用ネジ、コッキング・ピース、セーフティが(73)033でマッチしており、バット・プレートは75320となっています。 各部のネジについてはシリアルNo.は異なっています。
本品は全体に適度な時代が付いた良い雰囲気となっており、銃身や機関部といった金属部は、若干の打ち傷や擦れ、経年による褪色の他、一部表面錆痕は見られるものの、目立った欠損等は見られず、概ねしっかりとした状態が保たれています。 白磨きのボルトについても、やや時代錆は見られるものの、目立った朽ち込み等は見られません。 真鍮製のトリガー・ガードについてもやや打ち傷は見られますが、目立った腐食などは見られず、適度な時代が付いています。 木製銃床については、やや打ち傷や線傷の他、リア・バンド後方の銃床右側面の角などに一部時代の付いた欠けが見受けられ、アッパー・タング後方にあまり目立たないヘアライン・クラックが見られますが、それ以外には大きな破損等は見られず、オリジナルの仕上げも比較的残っています。 バット・ストック右側面には手書きにより17と読める数字が書かれています。 傷み易いバット・プレートについても、若干の時代錆や表面錆痕は見られるものの、目立った変形等は見られず、銃床への取り付けもがたつきもなくしっかりとしています。 リア・サイトの起倒・調整は問題なく行う事が可能です。 クリーニング・ロッドが付属いたします。
トリガーテンションの有る、ボルトが閉じた状態で固定された旧加工品です。 (KK)
【その他の情報】
無可動実銃には文章では表現の難しい傷がある場合がございます。 通信販売でご購入される際は、下記の詳細画像 (Detailed Photos) を十分ご確認いただいた上でご注文ください。
詳細画像(Detailed Photos)はこちら
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