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価格(税込)
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SOLD OUT |
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商品番号
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【2753】 |
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カテゴリー
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その他 |
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国 名
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日本 |
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時 代
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その他 |
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在 庫
数
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SOLD OUT |
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コメント
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セット、水練の図、真鍮製。
【時代海老鞘短刀拵について】
海老鞘
茶紐柄巻
素銅地金箔押木瓜形鐔
赤銅磨地秋月図縁頭
赤銅磨地蛤図目貫
海老鞘に茶紐の柄巻を合わせた時代を考えれば比較的美しい状態の拵です。 海老鞘は赤漆塗の刻み鞘のことで、特に鞘尻が反り、鐺(こじり)に革緒を下げるための穴が開いた海老鞘は室町後期に流行しました。 本品は幕末の復古調として再流行した際に作られた品と思われます。
鐔は素銅地に金箔押と思われますが、一部に金箔押が剥がれています。 地が素銅なのでそれ程目立ちません。 縁は明けの三日月がはみ出る洒落た意匠です。 赤銅の夜に浮かぶ月には敢えて金色絵を施さず、秋草の一部の金色絵を施しています。 明けの三日月は有明月の中でも夜明け前の僅かな時間しか見られない珍しい月です。 菊の花の上下に僅かに高低差を付け、色絵を施さなくても花の下に影を作り花の形を際立たせているところに派手ではないが考え抜かれた意匠であることがわかります。
頭には渡り鳥が描かれています。 筆致を残す、簡略化された風景は波のようにも雲のようにも見え、羽の細部まで丁寧に彫られた鳥とは明確に描き分けています。 まるで鳥にピントを合わせた風景写真のような趣があります。
切羽に「安芸國」という銘のような刻印があります。
拵全長: 約510mm
鞘全長: 約370mm
刀身長: 約62mm、反り: 約6mmの木製ツナギが入っているので、このサイズの短刀であれば入れる事は可能と思われます。
収める事が可能な鎺(はばき)は最も厚い部分で約10.8mm(長さ1cmのノギスのクチバシを入れて計測)ですが、そのサイズの鎺が入る保証はありません。 定規を当てた画像も参照にしてください。
縁の色絵が一部剥脱しており、鞘の漆にもあまり気にならない程度の当り等があります。 角製の瓦金に虫喰いがあります。
文章中の「美しい」などの表現はあくまで主観であり、状態の記述についても160年以上前に作られた骨董品のため、さらに武具の性質上、時代物としては健全でも経年による擦れ、小傷、ヤケなどが見られる場合がございますので、実際に現物をご覧になった上でご購入されることをお勧めいたします。 状態の詳細は画像でご判断ください。
【黒漆塗鞘 赤銅磨地雨図縁頭白茶紐柄巻拵付脇差 (在銘: 金房兵衛尉政次)について】
四分一凧尽くし金具の拵えが付いた脇差です。 目釘穴1個、生茎、銅はばきで「宗正」と銘が切られています。 金着せ銅はばき。
鞘: 黒漆塗鞘(くろうるしぬり-ざや)
黒漆塗鞘で新しいです。 白貝の揺らぎのある色味が幻想的です。
鞘には四分一磨地凧図鐺と栗形、 萌黄紐下緒が付いています。 同じく四分一磨地の瓦金に「不二 ○○ 四○寸 ○(店?) 凧 松○」と彫られています。 鞘の金具三点は縁頭・目貫と同じ作者だと思われます。
縁頭: 無銘、凧図(たこ-ず)
四分一磨地に三種類の形の凧が高彫と金銀色絵で描かれた縁頭です。 縁には五角形(盾型)と鯰形、頭には梟(ふくろう)形の凧が描かれています。 縁にある鯰は一見すると凧には見えませんが身体から出た紐を見ると鯰形の凧であることがわかります。 シンプルな図案ですが、凧の模様、紐の縒りや鯰の鰭のひだなどに見られる繊細な彫りから無銘であっても作りの良さが伺えます。 それぞれの凧のモチーフの目や紐の金色絵がアクセントとなっており、特に鯰形凧の赤銅地にはよく映えています。
目貫: 無銘、凧図(たこ-ず)
表と裏で形の違う凧図の目貫です。 烏形の凧は赤銅、武士と思われる刀を差した人物形の凧は素銅地と別の地で作られているところが凝っています。 どちらも味のある、ユーモラスなデフォルメです。 素材は違いますが作者は縁頭と同一だと思われます。
鐔: 無銘、茶釜風炉図鍔(ちゃがま-ふろ-ず-つば)
鉄地の茶釜風炉図鐔です。縦約〇〇mm、横約〇〇mm、厚さ約〇〇mmで小振りながら良い鉄味が出ています。
柄:唐木柄 (からき-づか)
柄巻の無い唐木柄です。
刀身: 金房兵衛尉政次と銘がありますが真正ではありません。
文章中の「美しい」などの表現はあくまで主観であり、状態の記述についても100年以上前に作られた骨董品のため、さらに武具の性質上、時代物としては健全でも経年による擦れ、小傷、ヤケなどが見られる場合がございますので、実際に現物をご覧になった上でご購入されることをお勧めいたします。
黒漆塗鞘
黒紐下緒
白茶紐柄巻
赤銅磨地雨図縁頭 高彫・金銀銅色絵
素銅地獅子図目貫 容彫・高彫
素銅魚子地松に翁?図鐔
長: 53.6cm
昭和五拾四年五月弐拾四日 東京都214141
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【撮影済】植物図目貫 (赤銅地容彫)
【鮑図目貫 (無銘、桐箱入)】
四分一地に鮑を打ち出し高彫りとする。 鮑身に金板を噛ませて留める手法。 容彫。
【夫婦鳩図目貫 (在銘: 永田直寛、桐箱入) 】
四分一地にを夫婦鳩を打ち出し高彫りとする。 金銀色絵。 裏に「永田直寛」の短冊銘。 容彫。
【武者図目貫 (無銘、箱入)】
赤銅地に武者と獣を打ち出し高彫りとする。 金銅色絵。 容彫。
【素銅地金銀色絵夫婦鶏目貫(無銘)について】
素銅地に「夫婦鶏」を容彫にし、金銀黒色絵を施した目貫です。 雄鶏が横幅約3.1cmに対して雌鶏が約2.8cmと少し小さく作られています。 雌雄の描き分けの表現が素晴らしく、鶏冠(とさか)や肉髯(にくぜん。顎下に垂れ下がった肉垂れ)、尾の形などに違いがあります。 雌鶏の尾の下に雛が顔を出しているのも愛らしく、鑑賞し応えのある一品です。
時代物としては健全ですが、擦れや小傷、変色などがある場合がございます。 詳細な状態は画像でご判断ください。
【赤銅磨地金色絵鼓図目貫について】
赤銅磨地に「鼓図」を容彫にし、金色絵を施した目貫です。 小鼓に巻きつく調緒(しらべお)がほぼ対称に配置された、洗練された意匠です。 表目貫、裏目貫ともに横幅は約4cmで一見して同じように見えますが、調緒の流れによって違いを出しているのも小粋です。
時代物としては健全ですが、擦れや小傷、変色などがある場合がございます。 詳細な状態は画像でご判断ください。
【目貫 花丁子図 (無銘)】
江戸中期 桐箱入 ※商品番号：MK-020-Y
赤銅地 容彫 金銀色絵
表目貫／長さ：4.42cm 幅：1.42cm 高さ：0.62cm 重さ：5.29g
裏目貫／長さ：4.26cm 幅：1.33cm 高さ：0.60cm 重さ：4.80g
どかっと中央に大きな花が一輪。主役の花なのに、金ではなく銀の色絵が強烈なとても印象的なデザインです。一体何の花だろうと考えていたら、金色絵の小さい花びらを見て気づきました。丁子です・・・小さい花は確かに丁子のデザイン、しかし主役の大きな花は？・・・丁子の花とは似ても似つかぬ形状。枝が別々になっているわけでもなく、さて困りました。寄生花でもないだろうし・・・こりゃ〜妄想で解釈するしかありませんね。う〜ん、なるほど、これを作った金工は丁子の花を知らなかった。これで決まりです。江戸期において丁子は高級な輸入品。もちろん写真もなかった時代ですから実物がどんなものか知らなかったのは当然です。なんで、作者は想像を巡らしてか勝手に好きな花を創作してしまった、というのがこの目貫の正体だと、一方的な決めつけで終了です。（私の解釈について非難・罵倒は甘んじて享受いたします。真実をお知りの方は是非ご教示ください。）
で、状態はというと、銀色絵がやや掠れた風合いを除けば至って良好です。そりゃそうですよね、江戸中期の作ですから。なので裏行の圧出はままありますが、地板は厚くごっつくしっかりとした造込。代わりに表の彫口と風合いが見所です。花の形状も大胆ですが、葉っぱの中央を走る葉脈はちゃんと二本の筋を彫り込んでいて、後藤家の作かと勘違いする所作。仮に後藤家の作だとしたら脇後藤でしょう。私は京金工の線が強いと思います。
赤銅地の色合いも黒い方で、抜孔の処理も丁寧でそれなりの上手作だと思われます。因みに金色絵なのですが、赤金と青金の二種類の金色絵を使い分けているあたりも好印象です。デザインはお洒落でかなり洗練された印象（私の印象ですから参考にはなりませんのでご注意を）。現在でもブローチとして店先に並んでいてもおかしくないほど・・・この作者は生まれるのが早すぎたのかもしれませんね。
【夫婦鴨図目貫】
四分一地に鴨を打ち出し高彫りとする。 金色絵。 容彫。
【波に扇子図片目貫 (在銘: 光行)】
赤銅地を打ち出し高彫りとし、波に銀板を噛ませて留める手法。 扇子に金色絵。 裏に「光行」の金短冊銘。
【刀装具図片目貫 (在銘: 宗与)】
赤銅地に頭、縁、鍔を打ち出し高彫りとする。 金銀銅色絵。 縁に「宗与」銘が読める。 裏の足に加工跡有り。 容彫。
【能面図片目貫 (無銘)】
赤銅地に能面、玉手箱を打ち出し高彫りとする。 金色絵。 表面に擦れ有り。 容彫。
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【四分一地鼠行列図小柄(無銘)について】
四分一地に鼠の大名行列図を表面は高彫・金銀銅色絵で、裏面は片切彫で描いた小柄です。 あえて図を端にから底面にはみ出させ、そのまま裏返すと、裏までずらっと嫁入りの行列が続いていることがわかります。 三面を効果的に使った大胆で見事な構図です。 肉薄な高彫とデフォルメの効いた造形は主題とよく調和しています。 特に余白を残した片切彫のタッチは漫画的で趣深いです。 黒柿と思われる堅く重量感のある木の箱入りです。
【素銅槌目地葵に冠図小柄について】
素銅槌目地に「葵に冠(かんむり)図」を高彫と金色絵で描いた小柄です。 「冠(かんむり)と葵」を配した図は『源氏物語』の葵巻の光源氏留守模様から引用しているものかと思われます。 冠は巻纓(けんえい)と呼ばれる武官用の被り物です。 無銘ながら裏は赤銅磨地で丁寧に仕上がっています。
時代物としては健全ですが、擦れや小傷、変色などがある場合がございます。 詳細な状態は画像でご判断ください。
【四分一地銀平象嵌牡丹図小柄について】
四分一地に銀象嵌で「牡丹図」を施した小柄です。 素地と銀象嵌の境に凹凸がなく、筆で描いたような滑らかな象嵌は平象嵌の一種だと思われます。 余白を残しながらも端まで葉が広がる構図が、銀象嵌の派手ではない上品な輝きと相まって美しい図案です。 牡丹の図は同じく銀平象嵌で額縁のように縁取られております。 裏面は四分一磨地です。
前面、裏面に染みがあります。 また、継ぎ目に隙間が出てきています。
時代物としては健全ですが、擦れや小傷、変色などがある場合がございます。 詳細な状態は画像でご判断ください。
【赤銅魚々子地牡丹図小柄について】
高彫色絵 (無銘: 野村、日本美術刀剣保存協会 特別貴重小道具認定書付)
鉄磨地 肉合彫 毛彫 金色絵
長さ：9.80cm 幅：1.50cm 高さ：0.50cm 重さ：26.59g
鉄地の小柄はまま見られる作例ですが、本作のように状態の良いのはあまり残されていません。やっぱり鉄ですからね、錆びて朽ちるのが多いのでしょうか。本作は少し錆状態というか色合いが一様ではありませんが、朽ちている箇所も目立った疵もなく良い状態を保っています。
鉄地なので合わせ目がよく確認できませんが、本小柄の造は二枚貼合構造だと思われます。その表板に肉合彫と毛彫で図柄を彫上げています。彫口自体はさほど緻密なわけではありませんが、表情豊かな南洋人（南蛮人？）の表現が笑ってしまうぐらいユニークです。特に顔の表情が漫画チックで、怒つい顔つきを通り越して愛嬌さえ覚えます。因みにこの絵柄は親（母親？）が子供を抱き抱えている図でしょうか？そうだと思うのですが、なにせ子供の顔が・・・顎髭らしきものも生えているような・・・文句なしに図柄で楽しめる一作です。
小柄のスタイルはいわゆる縦の棒小柄という姿で、小縁もなく磨地のせいかシャープな印象。悪くはありません。時代は鉄地や彫の手法、保存状態、そして画題などからして江戸後期、おそらく幕末でしょう。かなり現代風な匂いもします・・・見方によっては明治期にかかる可能性もあります。流派の極は全くお手上げです。この手の作例が少なく、造や画題の特徴も特定しにくくあやふや・・・ただ、裏面に花押だけが刻ってあります。たぶん“善”をモチーフにした花押だと思うのですが、この花押だけでは銘も号も推測できず作者は闇の中です。どなたかご存知の方はご教示していただければ幸いです。それでこの小柄の正体が判れば大歓迎。真実の喜びの大きさに比べたら、この私の考察など戯言に過ぎません。
【鉄錆地雨下旅人図小柄について】
鉄錆地に「雷雨に降られる旅人」を高彫と毛彫、金銀銅色絵で描いた小柄です。 旅人を高彫、雨雲を毛彫で描き分けて遠近感を表現しているところが見事です。 傘に隠れ旅人の顔が見えない構図も面白く、物語の一場面のような見ごたえがあります。 裏面は鉄錆地で棟方(みねかた)の継目もほとんどわからない丁寧な造りです。 本品は錆びて状態が劣化しやすい鉄錆地でありながら、表面の錆が落ちて手についたり桐箱に移らない、非常にきれいな状態を保っております。
時代物としては健全ですが、擦れや小傷、変色などがある場合がございます。 詳細な状態は画像でご判断ください。
【払子図小柄 (在銘:秀親)について】
払子(ほっす)とは獣毛や麻などの繊維を束ねて柄をつけたもので、本来は、インドで蚊や蠅など虫を追い払うために使われた道具であった。 中国の禅宗で煩悩を払う法具として用いられるようになり、道教でも用いられた。日本では、鎌倉時代に禅宗とともに伝わり、後に、浄土真宗以外の各派で用いるようになった。(Wikipediaより引用)
素銅磨地据紋象嵌 金銀色絵
据紋象嵌(すえもんぞうがん)とは
鐔や縁頭・小柄等の金工作品全般に用いられる象嵌の一種。一般に図柄を立体的に表現するには裏側から打ち出して突出させ、その部分に彫刻を施すのであるが、鉄地のように打出せないものや、鐔のように表裏共に表現する場合、或いはより高度な表現効果を得る場合には、紋を別に彫って図柄の上に据える方法が用いられる。この場合の紋とは、あらかじめ容彫した彫像が家紋のことだが、家紋や文様だけでなく人物・動植物などの彫像すべてを含め、紋を据える或いは物を据えるところからこのように呼ぶ。工作方法は彫込象嵌と同様で、特に象嵌部分に量感を持たせ、肉高に彫刻を施したものは高彫据紋と呼ばれている。
状態が良く図柄が面白い一品です。 表は高彫据紋と呼ばれるものでしょう。 肉厚の払子を中央に配した見応えのある品です。 裏は四分一磨地に「秀親」の二字名の在銘品で日本美術刀剣保存協会の保存刀装具鑑定書が付いています。 落とし込み桐箱入。
秀親は金工事典によると一人だけ掲載されており「小川氏。 伝兵衛という。 秀形の子で明珍派の甲冑工より転じて金工を専業とし、雲州松平家のお抱え工となる。 宝永元年十二月二十六日に五十八才で没した。 出雲国(島根)住。」
【赤銅魚々子地菊図小柄 (在銘: 福井守英)】
赤銅に魚々子を蒔いた地板に2本の菊の花を高彫りとしています。 菊の花弁や蕾を金色絵、菊の葉に散らした露を銀色絵、小縁(こべり)を金哺(きんふくみ)としています。 裏は四分一銀地に「福井守英(花押)」銘と柵の立った川が彫られ、四分一銀の夜空に金色絵の半月が浮かびます。 福井守英は忠右衛門といい、江戸時代後期の江戸住みの金工です。 後藤光守の門徒で実子の英宣を始め、福井一族には後藤宗家の仕事をした者が多くいます。 派手ではありませんが、赤銅と四分一銀地の色艶の差、整然と粒の揃った魚子、肉取りの良い高彫り、金哺、毛彫、余白の美しい意匠など一本で様々な日本の金工の魅力を楽しめる品です。
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【赤銅魚子地高彫伊勢海老図縁頭について】
赤銅魚子地に伊勢海老を高彫と金銅色絵で描いた縁頭です。 肉厚な高彫で写実的に描写された伊勢海老は迫力があり、蠢く触覚に生命感を感じられます。 頭の海藻の金色絵の僅かな色味の違いからは繊細さも伺えます。 縁に「岩本昆寛 花押」の銘があります。
頭の片側面の鵐目(しとどめ)金具の覆い金に剥落があります。
時代物としては健全ですが、擦れや小傷、変色などがある場合がございます。 詳細な状態は画像でご判断ください。
【四分一磨地「雨下舟旅芸人図」縁頭 (無銘、上質桐箱入)について】
縁は四分一地に雨の中、舟で移動する旅芸人の様子が高彫と金銅色絵で描かれています。 旅芸人の五者五様の個性的な出で立ちが服の柄まで細かく丁寧に描写され非常に見応えがあります。 舟の側面に置いた手や空を見上げる仕草、手で口元を隠しながら顔を寄せて話す様子が自然で、話し声まで聞こえてきそうなほど活き活きと表現されています。 水面近くを並んで飛ぶ水鳥も意味ありげです。高彫の盛り具合や毛彫を使い分けにより近景、中景、遠景を描き分けているところから作者の技術の高さがわかります。
頭は雨の山城の遠景を高彫、毛彫、金銅色絵で描いています。 丁寧に毛彫された石垣は霧がかって下方が見えなくなっています。 霧立ち込める山城は雲海に浮かぶ天空の城のようで、四分一地にうってつけの情緒溢れる意匠です。
頭の片側面の鵐目穴に歪みがあります。
時代物としては健全ですが、擦れや小傷などがある場合がございます。 詳細な状態は画像でご判断ください。
どちらも四分一磨地で雨が降る情景が描かれており、遠景の高彫の盛り具合や毛彫の細かさ、色絵の配分、余白を多くとり景色の一部にする構図などの特徴から同一作者の物と判断いたしましたが、図案に雨以外の関連性が無いため揃いではない可能性もございます。 地や技法は揃っており柄巻に使用して違和感のある差異はなく、問題なく使用できます。 縁頭は他の刀装具と違って、縁と頭の図案の関連性を想像したり、共通点を探して造りなどに注目するところにも鑑賞の面白さがあります。 本品はそういった点でも魅力があります。
【赤銅磨地水鳥図縁頭 (桐箱入、在銘: 菊池序定[花押] Kikuchi Tsunesada)について】
赤銅磨地に水鳥を金銀銅色絵で描いた縁頭です。 縁には水面に浮かぶ三羽の水鳥が描かれており、水面に頭を突っ込んだり、魚のようなものを咥えたりとそれぞれ違った様相を見せてくれます。 頭には柵の上に立つ水鳥を奥に、草花を手前に配置して傾斜のある地面で斜めに切り取る構図に面白さがあります。 全体を見ても細部を見ても荒さの無い彫りや丁寧に施された色絵から作者の几帳面な仕事ぶりを感じ取れます。 縁に「菊池序定[花押]」の銘があります。
縁の天井の一部に変色があります。
時代物としては健全ですが、擦れや小傷などがある場合がございます。 詳細な状態は画像でご判断ください。
【赤銅磨地福禄寿図縁頭 (桐箱付)】
【赤銅磨地三国志図高彫色絵縁頭 (無銘、桐箱入)について】
赤銅磨地に三国志図を高彫、金銀銅色絵で描いた縁頭です。 縁には三国志、及び三国志演義に登場する赤兎馬(せきとば)という赤毛の汗血馬(かんけつば)です。 「三国志」における赤兎馬は一般的に豪将の呂布(りょふ)が乗った良馬のことを指し、「三国志演義」においては一日に千里を駆けることができる稀代の名馬とまで言われており、曹操(そうそう)、関羽(かんう)と名だたる武将の手に渡り彼らを翻弄した、三国志の象徴の一つと言えるでしょう。 本縁には駆ける赤兎馬の姿が丁寧な高彫と色絵によって表現されています。 毛の一本一本が細かく彫り込まれ、表情には鬼気迫るものがあります。 頭には張飛(ちょうひ)が(九州)
赤銅魚子地鷺と満月図縁頭 (在銘: 石黒政近 花押、桐箱入)
四分一地鋤出高彫象嵌色絵武者図縁頭
【赤銅魚々子地馬図金色絵縁頭 (在銘 永壽 花押)】
桂永壽は筑後久留米の出身。江戸の横谷英精に彫金を学び、業成って故郷に開業、有馬家に抱えられたが、更なる研鑽を目的としたものであろう再び江戸に出ている。この縁頭は、横谷宗�Δ�得意とした片切彫を駆使し、図中図の如く散し配した地紙に獅子、馬、牡丹など宗�ε舛粒匿泙鯆Δ衂修靴曇�落た風情が漂っている。地紙部分は鮮やかな金と渋く落ち着いた光沢の強い銀による厚板の象嵌。繊細ながら力強い鏨使いで各場面が鮮明。
馬を自然味溢れる景観で捉え、表情豊かに彫り表わした、軽やかな趣の感じられる作品。製作は筑後国久留米に生まれた桂永壽。江戸に出て横谷英精の門及び二代宗與の門に学んで洗練された感覚を養い、郷里の久留米にて独立開業し有馬家の御用を勤める。後に再び出府して江戸を活動の場に定め、横谷流の美しい作品を遺している。
漆黒の赤銅地を丸形に造り込み、深味のある光沢を持つ奇麗に揃った魚子地に仕上げ、他に一切の添景を描かずに二駿馬を彫り表わし、高位の武家の装剣金具としての風格ある側面を明確にしている。二駿馬は激しく跳躍する姿、疾駆する姿、野に伏す姿、草を食む姿と、いずれも異なる姿態で高肉に彫り出し、金、銀、朧銀の色絵を加え、動きを活性化させる片切彫状の線刻を的確に配し、筋肉の盛り上がりとその動き、跳躍感、そして彼らを包む風の動きまでも靡かせる鬣の様子で表現している。窪んだ眼窩に丸く大きく見開いた瞳の表情も見逃せない。
縁頭にも横谷流の駿馬を配し、微細な魚子地に量感のある高彫とし、赤銅地に銀の平象嵌を加えて斑毛の様子を渋味のある色調で表現。また、銀を割り込んだ金を用い、これによって斑毛の様子を鮮やかに表現している。
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