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トルコ軍用 ピーボディ・マルティニ M1874 歩兵銃 Type B (#12) |
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価格(税込)
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SOLD OUT |
商品番号
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【5285】 |
英 名
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Turkish Peabody Martini M1874 Infantry Rifle Type B |
種 類
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単発、レバー・アクション、一品物、ガゼット Vol. 15、東京店在庫品 |
国 名
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イギリス / トルコ |
時 代
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第一次大戦前(〜1914) |
全 長
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1,252mm (実測) |
口 径
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.45in |
装 弾
数
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単発 |
在 庫
数
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SOLD OUT |
画像について
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画像は現物です。 |
コメント
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【トルコ軍用 ピーボディ・マルティニ M1874 歩兵銃 Type Bについて】
本品はトルコ軍用(当時のオスマン帝国)として政治的理由によりバーミンガムの民間のThe Small Arms Works社で製造されベルギーでプルーフ検査が行われたピーボディ・マルティニ 小銃です。
1872年、ピーボディ・ライフル、カービンの在庫を抱えていたProvidence Tool Company社は銃の製造ラインを停止させていましたが、オスマン帝国からの働きかけによってマルティニ・ヘンリー 小銃を製造する為ラインを再開させます。このとき、マルティニ・アクションのパテント使用許可をアメリカの権利代理人から得ていますが、ヘンリー・ライフリングのパテント使用料を請求したアレクサンダー・ヘンリーに対しては支払いが却下されました。 そのような経緯から、構造はマルティニ・ヘンリー 小銃であるにも関わらず、ピーボディ・マルティニ 小銃として生産されました。
15-17世紀に神聖ローマ帝国をも脅かすほど隆盛を極めた巨大帝国Ottoman Empire(オスマン帝国)は1699年のカルロヴィッツ条約を境に徐々に力を失い始めていきました。 しかしながら19世紀に入っても軍事大国であるのには変わりありませんでしたが、工業力は著しく欧米に遅れ軍備の調達は列強に頼ることになりました。1853-56年のクリミア戦争では同盟国であったイギリスに兵器の調達を頼りエンフィールド・スナイダー小銃を30万挺を輸入しクリミア戦争で敗北したロシアの再侵攻に備えました。 その後最新式のマルティニ・ヘンリー銃の購入を英国に打診しましたが成功せずに、1877-78年の露土戦争時にピーボディ・マルティニ小銃を米国のピーボディ・アクションの製造権を持っていたProvidence Tool Company社から60万挺を購入しました。また表向きはトルコ支援を行っていなかった英国でも全く同じ品が民間会社によって製造され、トルコ軍に支給されました。
これらのピーボディ・マルティニ小銃は英国のマルティに・ヘンリー MKIと基本的に全く同じ仕様でした。 マルティニ・ヘンリー 小銃の分類は英軍用でも小改良が繰り返されていたので特定は難しく、トルコ軍用はバット・プレートにチェッカーリングが入っていることからMKIと同じ仕様の品と考えられています。マルティニ・ヘンリー小銃のMKII以降にはバット・プレートにチェッカーリングが入っていません。 トルコ軍用にはトリガーの前にセーフが付いた初期型のType Aとそれが省略された後期型のType Bに分類されますが、本品はType Bで英国エンフィールドにあったTHE SMALL ARMS WORKS社製の品です。
英国政府は露土戦争時にはトルコ支援を行っておらず、外交的な事情があり英国では民間会社が製造してベルギーで検査を受けた品をトルコ軍に供給しました。 本品はベルギーのリェージュ・プルーフ刻印から上記の事情によって英国→ベルギー→トルコと移動して来た品であることがわかります。(MM)(YS)
【本個体について】
レシーバー左側面に「PEABODY MARTINE (一行目)、MANUF'D BY (二行目)、THE SMALL ARMS WORKS (三行目)、A.S. & CO. L.B. (四行目)」の刻印が入っているので
英国のTHE SMALL ARMS WORKS社製であることが判ります。 同社は1872年にBirmingham Small Arms社に近いSparkbrookに民間会社であるNational Arms and Ammunition Company Ltd.社によって設立された兵器製造会社でした。
右側面にトルコ紋章とアラビア文字のシリアル No.が入っていることからトルコ軍用であることも判ります。 レシーバー前方に「166」、ブリーチ・ブロックに塔刻印と「12」の刻印、ブリーチ・ブロック・レバーに「B」の刻印と「12」の刻印、トリガーを含む内部部品に「12」の刻印、銃身後部下方に「166」「11.4」「AB」「H(K?)」が入っています。
薬室の左側面にベルギーの検査官のプルーフ刻印である「☆Lと王冠R」とリェージュプルーフ・ハウスの「塔(ペロン)」の刻印と同じくリェージュのLEG刻印が入っていることからベルギーで検査が行われたことも判ります。 チェッカーリングが入ったバット・プレートからピーボディ・マルティニ MKIと同じモデルと言えます。
銃身や機関部と言った金属部分については、全体に時代錆が表れており、一部に金属の地肌が表れている箇所や小傷、うっすらとした朽ち込みの跡が見受けられるものの、全体としては大きな破損等は見受けられず、比較的しっかりとした状態が保たれています。 錆の出やすいバット・プレートも、チェッカリングがはっきりと残っています。 また銃口の溶接は丁寧に処理されているため、特徴的なヘンリー・ライフリングの一部を確認する事が出来ます。
木部はストックとフォア・エンドで微妙に色味が異なり、フォア・エンドのほうが僅かに赤っぽい印象ですが、そこまで違和感はありません。 金属部に比較すると全体的にコンディションが良く、仕上げの艶が鮮やかに残っています。 やはり微小な小傷こそ見られますが、ヒビや割れなど破損に繋がるようなダメージは見受けられず、充分に良い状態であると言えます。 再仕上げされたものと思われますが、大変丁寧に処理されています。
トリガー・ガードを兼ねたレバーを上下させると、ブリーチ・ブロックが連動して傾斜し、当時のアクションの一部を垣間見ることができます。 外見上からは判りませんが、ブリーチ・ブロックが切除された、トリガー・テンションのある加工です。 画像には写っていませんがオリジナルのさく杖付で、お値打ち価格に設定してあります。 (MM)(YS)
【その他の情報】
無可動実銃には文章では表現の難しい傷がある場合があります。 通信販売でご購入される際は、下記の詳細画像を十分ご確認頂いた上でご注文下さい。
詳細画像(Detailed Photos)はこちら
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