|
|
|
|
|
ヴェルンドル M1867 歩兵銃 (無可動古式銃、1869年製) |
|
|
|
|
|
|
|
▲クリックで拡大画像をご覧いただけます。 Copyright© Chicago Regimentals Co. , Ltd. All Rights Reserved. |
価格(税込)
|
\275,000 |
商品番号
|
【4514】 |
英 名
|
Werndl M1867 Infantry Rifle |
種 類
|
古式銃(無可動) 、単発、ガゼット Vol. 15、大阪店在庫品 |
国 名
|
オーストリア |
時 代
|
第一次大戦前(〜1914) |
全 長
|
1,278mm |
口 径
|
11x42mm Rimmed |
装 弾
数
|
単発 |
在 庫
数
|
限定1品 |
画像について
|
画像は現物です。 |
コメント
|
【ヴェルンドル M1867 歩兵銃について】
前装式のローレンツ小銃から、それを後装式に改造したウェルツェル(Wanzl)小銃の後にオーストリア軍に正式採用された主力小銃です。 当時の後装式は薬室部分が前または側面に開く構造でした。 しかしヴェルンドル小銃の特徴であるドラム式ブリーチはシンプルかつ堅牢であり、腔圧によってブリーチが吹き飛ぶ心配もない優れた構造でした。 またドラム式ブリーチを回転させて開く際にエキストラクターが、これも非常にシンプルな構造によって連動し自動的に排莢する事が可能でした。 撃発機構は当時の一般的なバックロックのサイドロックシステムを用いていました。
M1867、M1867/77、M1873、M1877の基本的な歩兵銃モデルに加え全長が異なるバリエーションがあります。 トリガー・ガードに指掛けが付いた猟兵銃、乗馬部隊用に短い銃身を備えた騎兵銃などがその代表的なものです。 本品は1867年オーストリア軍に採用された最初の制式モデルです。 それ以降改良が繰り返されM1877を最後にKropatschek M1881小銃を経てマンリッカー M1895小銃へとオーストリア軍の正式小銃が引き継がれました。 もう数年ヴェルンドル M1867 歩兵銃の登場が早かったら1866年の普墺戦争(プロイセン=オーストリア戦争)でプロイセン軍に惨敗する事はなかったと言われるほど優れた小銃でした。
ステアー生まれのジョセフ・ヴェルンドル(Josef Werndl,1831–1889) とカレル・ホーラブ(Karel Holub,1830–1903) の共同設計でしたが、後にヴェルンドルが全ての権利を買取って、ヴェルンドルが経営するステアー社" Osterreichische Waffenfabriksgesellschaft " (OWG、オーストリアン武器製造会社)で独占的に製造し後のステアー・マンリヒャー社をオーストリア最大の銃器メーカーにしました。 元々ステアーの街はオーストリアのErzberg炭鉱から伸びる「鉄の道」に位置し兵器の生産が盛んな地域でした。 そこで鍛冶屋をしていたジョゼフの父のレオパルド・ヴェルンドル(Leopold Werndl,1797-1855年)が1821年より銃の部品を作り始めました。 父の他界後に25歳のジョゼフが家督を継ぎ、1867年のヴェルンドル小銃の開発で事業を広げた後にヨーロッパで最も大きな銃器製造会社と言われるまでに発展しました。 約50万挺とも言われるオーストリア帝国主力小銃を独占的製造の利権がこの一挺のシンプルなドラム式ブリーチの発明によって得られた事は非常に興味深い事です。
【本個体の説明】
本品はステアーで1869年に生産された品でヴェルンドル M1867 歩兵銃の初期生産品である事が判ります。 サイドプレートには「869」の製造年号が入っています。 オーストリア軍伝統的に1800年代の最初の「1」を省略するので、1869年製であることが判ります。 その上に「L. WURZRINGER」のサイド・ロックのメーカー刻印が入っています。 薬室の上に「Werndl」の刻印が入っており、それはヴェルンドルが共同開発社のホーラブから権利を買取ってから刻印されたと言われています。 またその「Werndl」の刻印と同じ場所(若干後ろですが)に「OP」の刻印が入っています。 銃身後部上方にSt.69の刻印があり、1869年にステアー社で製造された事を示し、サイド・プレートの刻印とマッチしています。 バット・プレート上部に60Z/109の配備部隊番号が入っています。 リア・サイト基部にはW.Ligandの刻印があり、サイトのメーカー刻印と思われます。 リア・サイトのスプリング作動も良好です。 全体的に近年白磨きされて表面錆がない状態ですが、140年以上前に作られた事もあり経年使用の磨耗や朽ち込み錆(特に銃身)等があります。 しかし製造された当初から白磨き仕上げなので、違和感はありません。 バット・ストックの左側面上部に1cmx1cmの当たり傷があり、その部分が凹んでいます。 木部にも経年使用の小傷等がありますが上記の一ヶ所以外には大きな欠点は見られません。 本品の特徴であるドラム式ブリーチの下部が中心部分に向かって無可動加工の為に削り取られていますが、ブリーチを閉じた状態では外見からは加工は判りません。 ブリーチはオリジナル通りスプリングのテンションと共に手動回転します。 またブリーチの回転と連動して薬室内のエキストラクターがオリジナル通りに後部へ下がり、ブリーチを閉鎖すると同時に前方に移動します。 ハンマーはメイン・スプリングによるテンションはありませんが前後に動きます。 トリガーのテンションはありません。 時代感はありますが欠点のない健全な約150年前の古式銃です。 国内では登録証交付の対象外となるため無可動実銃とでしか所持はできませんが、無可動であるが故に非常にお値打ち価格になっています。 19世紀のオーストリア軍を語る上で欠かせない一挺です。
【その他の情報】
無可動実銃には文章では表現の難しい傷がある場合がございます。 通信販売でご購入される際は、下記の詳細画像 (Detailed Photos) を十分ご確認いただいた上でご注文ください。
詳細画像(Detailed Photos)はこちら
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
| |